はじめに
「トイレを使うのがつらくなってきた」「和式はもう無理…」
ご両親やご自身のそんな一言から、和式から洋式トイレへのリフォームを考える方が増えています。
実際、洋式トイレへの変更は、単なる快適さの向上だけでなく、転倒予防や介護のしやすさといった安全面でも非常に重要なリフォームです。
でも、「ただ便器を交換すればOK」というわけにはいきません。スペースの確保・配管工事・電源・工期…想像以上に見落としがちなポイントがあるんです。
この記事では、これまで多くのトイレリフォームに関わってきた経験をもとに、「ここだけは外せない」注意点をわかりやすくお伝えします。
和式から洋式へのリフォーム、なぜ増えている?
昔は当たり前だった和式トイレ。ですが、足腰への負担が大きく、転倒のリスクも高いことから、特に高齢者にとっては使いづらい存在になりつつあります。
✔ 膝や腰がつらくてしゃがめない
✔ 介助がしにくく、家族も大変
✔ 寒いタイル床がつらい
こんな悩みを一気に解決できるのが、洋式トイレへのリフォームです。
バリアフリー仕様や温水洗浄便座の導入など、将来を見据えたトイレ選びが重要になってきています。
スペースの確認は最優先!
和式トイレは床に直接しゃがむ構造のため、洋式より必要なスペースが小さいのが特徴です。そのため、「洋式に変えたら窮屈になった…」という声もよく聞きます。
便器のサイズはコンパクトなタイプも検討する
立ち上がりやすいように前方・側方に余裕を持たせる
介護が必要な方には、介助スペースも考慮
実際のところ、トイレのドアが開けにくくなるなど、細かい問題が後から出てくることもあります。
可能であれば、一緒にトイレ空間を少し広げる工事も検討しておくと安心です。
配管の位置にご注意を
見落とされがちですが、和式と洋式では排水の位置が全く違うため、配管の移設が必要になるケースがほとんどです。
洋式は排水口が後方または床下に必要
和式では前方にあるため、そのままでは使えない
温水洗浄便座のために、給水・電源位置の調整も必要
この配管工事、**意外と時間も費用もかかります。**床の解体・再施工が必要なこともあるため、早めに専門業者へ相談しておくのがおすすめです。
電源がないと、快適機能が使えない
最近の洋式トイレは、温水洗浄や脱臭、自動洗浄などの機能が当たり前になっています。でもそれには、電源が必要です。
トイレ内にコンセントがあるかを確認
なければ電源の新設工事が必要
ブレーカーの容量や安全性も考慮する
「便座を温めたい」「洗浄を自動で行いたい」と思っても、電気工事ができないとそれらが使えないということも。
特に古い住宅では、分電盤の見直しが必要になる場合もあるため要注意です。
工事中、トイレが使えなくなる現実
意外と困るのが、「工事期間中にトイレが使えない」ということ。
工期は通常2〜3日が目安
その間、他に使えるトイレがあるか確認
仮設トイレの設置や近隣への配慮も検討
一人暮らしや高齢者だけの世帯では、特にこの点の事前準備が大切です。
家族と住んでいる場合でも、朝の時間帯など使えないと困る場面が出てくるので、工事スケジュールはしっかり相談しておきましょう。
まとめ:後悔しないトイレリフォームのために
✔ 管理規約・配管・スペース・電源・工期を確認する
✔ できれば将来の介護やバリアフリーも見据えた設計にする
✔ 生活スタイルに合った使いやすさを優先する
トイレは毎日使う場所だからこそ、「やってよかった」と思えるリフォームにしたいもの。
ご家族の安全・快適性を考えたリフォームは、住まいの満足度を大きく高めてくれます。まずは、信頼できる専門業者に相談して、具体的なプランを立ててみてはいかがでしょうか。
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