新築でマイホームを建てるのが長年の夢、という方も多くいらっしゃいます。好みの間取りやデザイン。また、自分の趣味に合わせて思い通りに設計してもらい、理想の家を建てることは大変魅力的です。
しかし最近は、中古住宅を購入して自分好みの住まいに作り変えて生活する方が、若い方だけでなく定年退職をされたシニア世代にも多くいらっしゃいます。今回はこの記事では、中古住宅をリノベーションするメリットとデメリットについて解説いたします。
中古物件リノベーションは人気が高まっている
一昔前までは、新築住宅を持つことが一種のステイタスでした。しかし近年は、新築住宅の価格の高騰や私たちのライフスタイルの変化によって、中古住宅をリノベーションする方が増えています。その理由の1つに、新築住宅の価格高騰が挙げられます。
価格の高騰にはさまざまな原因がありますが、建築資材の値上がりや職人の人手不足などがあります。これにより、新築住宅にこだわらずに中古住宅でも価値を見いだそうとする、私たち日本人の考え方にも変化が起きたのだと考えられます。
人気の理由は他にも国が推し進める住宅政策もあります。住宅建設計画法を廃止して、2006年には住宅生活基本法を制定しました。これまでの新築重視の政策を改め、中古住宅を活用できる政策となっているのです。
このような背景もあり、中古住宅をリノベーションして暮らす方々が多くなっています。実際に、都市部での中古住宅販売数は新築住宅よりも伸びており、そのことを指し示すデータは多く存在します。
中古物件のリノベーションはマンションやアパートでも可能
中古住宅をリノベーションと聞くと、一戸建て住宅でしかできないと思っている方もいますが、中古のマンションやアパートでもリノベーションは可能です。
古いマンションやアパートほど設備や内装は古く、現代の私たちの生活では少し不便な間取りや設備の位置になっていることが多いです。お住まいのマンションやアパートの規約を遵守して工事を行えば、希望に沿ったリノベーションが可能です。
また、スケルトンでリノベーションを行えば、デザインや雰囲気だけでなく、部屋の間取りやトイレの位置。キッチン設備や空調設備の変更も可能です。スケルトンとは、間仕切りや設備を取り払って建物の柱や躯体だけを残し、新たに設計した間取りや内装に変える工事です。
スケルトンリノベーションを行えば、中古物件とは思えないほどの真新しい居住空間をマンションやアパートでも作ることができます
中古物件リノベーションのメリット
中古住宅リノベーションでは、次のような大きなメリットがあります
・コストを抑えられる
一戸建て住宅であれば、新築後15年から20年で建物の価値は下がります。 その結果、土地代だけで物件を手に入れることができます。中古住宅を購入しリノベーションをする費用は、同じ間取りの新築物件を建てるよりも20%から30%のコストダウンが図れます。
新築マンションも同様に、築20年以上の物件であれば購入価格も下落するので、求めやすい金額で手に入れることができます。リノベーションを行えば、新築マンションの分譲価格以下で理想のマンションライフを手に入れることも可能です。
・立地の良い環境で暮らすことができる
中古物件のリノベーションで、一番のメリットは好条件の立地が手に入る事だと思います。理想のデザインや居住空間は費用をかければ叶えることができますが、立地になるとそうはいきません。
都市部でも郊外でもそうですが、駅前といった交通機関の整った地域や、商業施設や公共施設のある便利な地域は既には建物が立っています。その中で、新たに居住する土地や新築のマンションを探すとなれば容易ではありません。
中古物件をリノベーションする前提であれば、駅から5分の距離や商店街の近くといった利便性の高い環境を見つけやすくなります。また、小さな子供や高齢者との同居では閑静な住宅地や自然が多い環境といった様に、立地の選択肢も広がります。
このように、ライフスタイルに合わせて立地も選択できる事も、中古物件リノベーションの大きな魅力の1つです。
中古物件リノベーションのデメリット
しかし、中古物件のリノベーションでもデメリットは存在します。
・建物によっては新築と同じくらいの費用になる
良い立地条件の中古物件が見つかったとしても、建物が古く基礎的な改修を必要とする場合にはリノベーションの費用が大きくなる場合があります。住宅の基礎部分に問題がある場合や、建物を支える柱や梁に不具合がある場合には大掛かりな改修が必要です。
改修を行わずにリノベーションしてしまうと、数年後には建物に何らかの問題が発生してしまいます。問題が起きてから修理を行うと、結果的に新築住宅と費用が変わらない。またはそれ以上の費用が掛かるケースもあります。
・建物の構造によっては不可能な場合もある
特にマンションリノベーションに多い事ですが、建物全体の耐震性や耐久性を保つために取り除くことができない壁や柱が存在します。そのため、希望どおりの間取りに変更できない場合があります。
また、共用部分や管理規約によって改修できない場所もあり、専有部分でも設置のできない住宅機器などもあります。
中古物件のリノベーションではこのようなトラブルを回避するため、事前に対象となる物件をリノベーションの専門業者や建築の専門家である建築士に診てもらい、管理規約や構造体の確認をしてもらうとトラブルも少なくスムーズに工事が進むでしょう。
まとめ
いかがだったでしょうか?
新築至上といった以前とは違い、現在は中古住宅に対する考え方は大きく変わってきました。中古物件のリノベーションは、コストを低くして理想の住まいを手に入れる手段として人気もありますが、このようにメリットとデメリットがあります。
中古住宅リノベーションをもっと詳しく知りたい方は、ぜひ私たちにお気軽に相談ください。専門業者としての知識と経験で、あなたの理想の住まいづくりを全力で応援します。