現在、住宅の外壁仕上げ材の主流となっているのは「サイディング」です。
しかし、いずれ必ず劣化してしまうため、適切なタイミングでリフォームをする必要があります。
また近年では、「サイディング」の性能が高まり寿命も延びていますが、築年数の古い住宅では長寿命が期待できないケースもあるため注意が必要です。
そこで今回は、住宅の外壁仕上げ材「サイディング」をリフォームする適切なタイミングについて解説したいと思います。
<サイディングをリフォームする適切なタイミングとは>
サイディングには大きく以下の4種類があります。
・窯業サイディング
・金属サイディング
・樹脂サイディング
・木質サイディング
これらのうち最も普及しているのは窯業サイディングで、新築住宅では8割近いシェアを占めています。
窯業サイディングは、40年程度の寿命が期待できるといわれていますが、あくまでも適切なリフォームやメンテナンスを行うことが前提となります。
また40年という寿命は、現在販売されている高性能なものに限られ、とくに築年数の古い建物に多く使用されている厚さが12mmのサイディングなどは、それほどの寿命は期待できません。
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サイディングのリフォームは塗装が基本
サイディングの寿命は、適切なリフォームが施されることで守られるわけですが、まず基本となるのは塗装です。
サイディング表面には塗装が施されており、10年程度を目安として塗り替えが必要となります。
というのも、塗料の劣化が進行すると、防水機能が衰えサイディング本体が吸水してもろくなったり、建物の構造を傷めてしまったりするためです。
そうなると建物自体の寿命にも影響を与えてしまうことから、計画的に塗り替えを実施する必要があります。
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劣化症状でタイミングを計る
サイディングに現れる劣化症状をチェックすることで、塗り替えをする適切なタイミングが判断できます。
劣化症状には軽度のものと重度のものがあり、軽度であれば急ぐ必要はありませんが、重度であれば機能が衰えている可能性があるため早めの対応が必要です。
よって、軽度の段階でタイミングを意識し、重度の症状が現れる前に塗り替えを実施できるよう準備しておくことがポイントとなります。
塗装を検討するべきおもな症劣化状は以下の通りです。
○軽度の劣化症状
・色褪せ
・チョーキング
○重度の劣化症状
・塗膜の浮き、剥がれ
・コーキングの剥離、破断
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サイディングのリフォームは3種類
サイディングのリフォームには以下の3種類があり、いずれかの方法で行うことが一般的です。
・塗装
・カバー工法
・張り替え
基本的に10年を目安として塗装を行うことが多くなります。
しかし、サイディングの劣化が進行すると塗装では対応できなくなるため、カバー工法か張り替えを検討する必要があります。
カバー工法は、防音性や断熱性の向上が期待できるうえ、短い工期でできるため比較的低コストでのリフォームが可能です。
張り替えは、仕上げ材だけでなく下地の劣化をチェックできるため、根本的に建物の健康状態を見直すには最も適した方法といえます。
<まとめ>
サイディングのリフォームは、劣化が著しく進行しないよう適切なタイミングで実施することが重要です。
そのためには、10年ごとを節目とし、劣化症状を見ながら判断する必要があります。
よって、軽度の劣化症状が現れたら、信頼できる専門業者に点検を依頼し、リフォームのタイミングについて相談しておくとよいでしょう。